Kitchen LAB&BAR/キッチンが俺の研究所であり、バルである

~料理に少しのサイエンスを、キッチンにクリエイティブを、そして嫁に褒められるメシを作りたい〜

塩味をうまく使いこなせるか、塩で料理は変わる

塩味は味の基本中の基本

塩の違いは料理の味に大きく影響する

料理を作る上で、塩味はおいしさの基本です。なので、僕が料理をテーマにブログを書きたいと思ったときに、最初のテーマにはやっぱり“塩”をテーマに書きたかったとずっと思っていたのですが、やっと記事をアップデートできました。


塩味は料理の基本中の基本であり、簡単に見えてとても複雑。
その料理にどういった塩味を付けるかは非常に重要な要素であり、とても複雑な要素になります。塩加減ひとつでその料理の成功と失敗を占うことができるので、とても重要な要素になります。


貴方は普段特に意識してはいないかもしれませんが、調理上、大切なのはその料理を食べてくれる人にどのように塩味を感じさせるかが料理人の腕の見せ所でもあります。


また一口に塩と言っても、最近の塩ブームもあって、市場に出回っている塩の種類も豊富になり、今の塩は、一昔の塩に比べて、組成がかなり変化しています。国内品・輸入品ともに、製法や産地の違う多種多様な塩が市場に溢れています。その分、料理人にとっても塩味の付け方が難しくなってきていると感じている人も多いのではないでしょうか?


以前なら、普段の調理の勘で、“これくらい”と目分量で調理できたわけですが、昔と今では同じ量の塩を使ったのでは味が違ってしまいます。これも塩の組成が変化してきていて、これまでの量では塩味が強くて、良い味になるとは言えなくなってきているからです。


日本の塩の組成はどのように変化したのか

日本の塩の組成がどのように変化したのか、ちょっと説明します。


日本の塩は皆さんもご存知の通り古くから海水を使って作られてきました。現在も海水を利用していることには違いはないかもしれませんが、昭和から平成に変わるごろから製法が徐々に変化してきています。

今の製塩の方法は「イオン交換膜」を利用したイオン交換膜方式が利用されています。このイオン交換膜の性能が向上したことによって、塩の質・純度が向上しているのです。


昭和から平成初期にかけての塩、塩化ナトリウムの純度がせいぜいよくて95%程度だった塩が、現代の塩では塩化ナトリウムの純度が99.5%という、実に高純度の塩に変わってきました。つまり、現代の塩はニガリなどの不純物がほとんど含まれておらず、ストレートで強い塩味が感じられるはずです。


日本の塩の純度が高い証拠としてこんな話があります。

とあるフランスのパンメーカーの指導を受けて、パンを焼いている日本のメーカーがあったそうです。その日本のメーカーは、フランスのメーカーが指導した通り、材料の配分から製法まで同様のレシピを作ることを要求されたそうですが、塩だけはレシピ通りの塩を用意することができず、フランス産の塩ではなく日本産の塩を使ったそうです。


塩以外異なるレシピでフランスのメーカーの要求通りの配合でパンを作ったところ、創られたパンはあまりにも塩辛く、とても口に入れられるものではなかったそうで、しぶしぶフランスのメーカーもレシピの配合を変えたということでした。


それほど日本産の塩は、純度が高く塩の風味が強い塩だったということです。

現在の塩には使い分けが必要

日本国内で一般的な塩というと、塩事業センターが製造販している「食塩」であり、イオン交換膜法により製塩された高純度99%以上の塩になります。その他、一般に自然塩と呼ばれるニガリ成分を含んだ昔ながらの製法で製塩された塩や、ワサビ塩や梅塩などのニガリ成分の他に添加物を加えて塩味以外の味が付けられた塩など、国産・輸入品合わせ数百種類もの塩が販売されています。


それらは、原料塩にニガリなどを加えて再結晶させたもので、ストレートに塩化ナトリウムを多く含んだ塩よりはまろやかな味やインパクトの味まで与えると感じられます。それらの塩を料理に使えば、調理された料理の味に大きく違いが出てきます。

塩味は、最初の付け方がポイント

以上のことからわかるのは高純度の塩を使う場合、以前から調味の方法と比べて、添加量を少し加減しないと良い料理ができにくいということです。


ここで、注意しておきたいのが、味を付ける食材がどのような状態にあるのか、ということです。現在では、外国で塩をして冷凍し、それを輸入した材料を使うことも多いからです。特に魚介類にはそのように保存されていることが多いので、注意が必要です。


このような状態の食材に日本の塩とは異なる種類の塩で味付けされている可能性が高くなるわけでは、調理上また別の工夫も必要になることもあります。


一方で、生の材料を使用するとき、塩の使い方のどこがなるのでしょうか。

まず、問題になるのは、塩味が料理にどこまで残るのかということです。もし、料理の最後にまで、塩の尖った味が残るのであれば、その料理は残念な結果になってしまいます。


料理の種類によって、この塩味の残り具合は異なりますが、例えば、塩もみや塩を加えて野菜を茹でるときのことなどを考えてみると、この場合、たいてい、はじめの塩味は最後まで残ると考えた方がよいでしょう。


なぜならいったん生の材料に浸透した塩の味は、なかなか抜けきれないものだからです。初めに付けてしまった塩味は、どんなに後で味を調整しても消すことができないことを知って調理を行うことを忘れてはいけません。

純度の高い塩を上手に使う方法

料理によっては仕上がりに塩を振ることもあります。この場合には、純度の高い日本の塩の方が塩味がピリッと引き立って、調理の味を引き締めることもあります。


ただし、ほんの少量に留めること。もし、塩の量が多いと、塩味の尖りが強すぎて、料理の味を台無しにしてしまう恐れがあるからです。


ポテトフライや焼き芋などでは、塩味のわずかな尖りが、逆に芋の甘みを引き立ててくれますが、これは味覚の対比作用と呼ばれる現象です。辛い塩と甘い芋の組み合わせです。


ジャガイモのようにかすかに甘味があるものに、少し辛い塩味を適度に取り合わせることで、相対的に甘みを強く感じ、より甘みの強いジャガイモだと味覚が勝手に判断してくれるからです。


また、魚の開きのヒレ塩に使う場合や、焼き物の下に敷く塩などは、高純度の塩で十分で、サラサラとした粒状なので、料理自体にあまり余分な塩を付着させないで済みます。


塩味が辛さや尖りすぎているのであれば、塩の使用量を減らせばいいと思う人もいるかもしれませんが、塩味の辛さや尖りは塩の量にあまり影響されません。つまり、塩の元の味は変えることができないのです。だから料理に塩を振ることを下味を付けるというのです。

自然塩の使いかた

一方の自然塩の場合、ニガリ成分や水分が多く、高純度の塩味に比べてまろやかさ深みのある味わいがあります。しかし、自然塩の表示や規格などは統一されていないため、品質や味が明確に分かるものではないという点です。産地や製法、不純物などを確認し、自分の舌でしか調味効果を確かめることが重要になります。


自然塩の使用上の注意としては、水分が多く、結晶の大きいものでは高純度の塩よりも粒径の大きい塩であることです。そのため、高純度の塩と同じ容量を用いても高純度の塩に比べて塩分の使用量が少なくなるので、塩味が付きにくい点を知っておかなければなりません。自然塩は食卓で用いる場合など、産地ブランドや結晶の形でよいイメージを演出しているものあるので、注意が必要かもしれませんね。

塩味があらかじめ付いている食材があることに注意

塩味を作るとき、塩味に関係するもので、特に注意が必要なのは次の2点があります。
1つめは、前述しているように、塩そのもの味・組成の違いです。2つめは、食材のうち塩で処理されているものの取扱いです。


現在、食材というと生物を使うよりも、缶詰や、冷凍などの加工した材料を使うことも多くなっています。


こうした食材の扱いになぜ必要かというと、それら加工食品のほとんどがすでに塩で処理されているからです。それも一見しただけでは塩が使われていないような食品でも塩をしてあることがよくあります。そのような加工品は食べて味を確認することもできませんし。


さらに、日本では食料品のほとんどを輸入に頼ってしまっているわけだから、世界中のいろいろな国から食品が入っています。となると、それはつまり、使われている塩は日本産の塩ではなく、様々な塩が加えられているということです。


食材については、塩味はたとえほんのわずかだとしても、料理の仕上がりには当然影響を与えてきます。


そこで、どういう食材に塩が含まれているのか、そしてどのように塩の味を処理すればいいのか、その方法について書いてみたいと思います。

冷凍の魚介類は塩で処理したものが多い

冷凍技術の進歩とともに、塩のしてある食材は、かなり多くなっています。その理由は、タンパク質系の食品の場合、そのまま冷凍するのではなく、塩をしてから冷凍すると、品質的にいい状態を保つことができるからです。生鮮よりも薄く塩味が付けられている鮭が多く市場に出回っていることも、冷凍保存がしやすいためです。


また、剥きエビなどは、ほとんどが塩水に浸けた後、塩水とともに冷凍していますが、これは剥きエビの変質あるいは変色を防ぐためです。この方法であれば、塩鮭に比べても、ちょっと見ただけでは塩で処理が加えられていることも分かりにくいのです。市場に出回っている剥きエビにはほとんど塩味が既に付いていると考えても良いはずです。


その他、冷凍すり身にも必ず塩が加えてあるし、塩サバのように塩をしてあることが当たり前の食材が魚介類には本当に多くあります。


これらの食材の加工に使われている塩の種類には、大変バラつきがあります。それが問題です。これらに使用されている塩は、たいてい純度の低い塩か粗悪品である可能性も高いのです。


そこで必要となるのが、塩の味の違いを識別することです。この場合、結局自分の舌の味覚が試されることになります。


使用する食材を少量だけ口に含み、塩味を確かめることが必要です。素人でなかなか剥きエビを生のまま口に運ぶのは勇気がいりますので、調理の過程で少しずつその都度確認してください。


この作業を怠ると、複雑な塩味のせいで、思っていた味とは全く違う味の料理になってしまう羽目になってしまいます。

不要な塩を除く方法

自分の味覚で食材に付いている塩味のチェックをしてみて、その塩味があまり感心できるものでないときには、どうすればいいのでしょうか。そのまま使ったのでは、料理の味を台無しにしてしまいかねません。

そこで、塩味を持つ食材の場合には、その塩味を抜くことが必要になります。

最も簡単なのはペーパータオルを利用することです。ペーパータオルを食材に表面に張り付けて水分を吸収させれば、水分と一緒にかなりの塩分も吸い取ることができます。この処理をすると、塩の尖った味とともに材料の不快なにおいなども除くことができます。

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雪塩 250g

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