Kitchen LAB&BAR/キッチンが俺の研究所であり、バルである

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果物は軽く冷やしてから食べることが鉄則

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photo by Pimthida

果物は冷やした方が甘さが引き立ち美味しい

冷蔵庫から出したばかりの冷えた果物。台所に置きっぱなしにしたものを食べたときよりも、甘く感じたことはありませんか?


果物に含まれる甘味物質は、ショ糖、ブドウ糖、果糖の3つです。


これらの比率は、果物の種類や熟成の程度によっても異なりますが、甘味の強さはショ糖を10とした場合、ブドウ糖は7、果糖は12~18で、果糖が最も甘いのです。


また、ショ糖の甘味は温度が変わっても同じですが、温度が低くなるとブドウ糖はわずかに、果糖は顕著に甘味が強くなるという性質があります。


果糖には、分子の立体的な構造が異なるα型とβ型があり、水に溶かすα型とβ型がどちらも混ざり合っている状態で存在します。β型がα型に比べて約3倍甘いのですが、低温になると、それまでのα型とβ型のバランスが崩れ、β型の割合が多くなります。


つまり、果物を冷やすと、果物に含まれる果糖の化学構造が温度によって変わり、その結果、甘く感じられる・・・というメカニズムがあります。


ちなみに果糖は、果物の内部の温度が10℃前後で最も甘さを強く感じると言われています。

果糖が多い果物ほど美味しいけど、摂りすぎには注意したい

ほとんどの果物には果糖が含まれていますが、例えば、リンゴに含まれる果糖は糖全体の4~5割近くあるのに対し、バナナやミカンには、果糖よりもショ糖やブドウ糖が多く含まれています。


「果物を冷やすと果糖の化学構造が変わって甘く感じられる」ということから考えると、リンゴをはじめ、ナシ、ビワ、ブドウ、サクランボ、イチゴ、スイカなど“果糖を多く含む果物”ほど冷やすと甘味が増すということが分かっています。

冷やすと甘く感じられるそのほかの理由としては、冷たくした果物を口に入れて体温で温まると、果物の特徴的な香りが口の中に広がって、香りと甘さが合わさり、果物らしい甘さを感じることができるためとも考えられていました。


ところで、果糖は、肝臓にあるフルクトキナーゼという酵素に分解され、最終的にはエネルギーとなりますが、一部は脂肪酸や中性脂肪の合成に利用され、脂肪として蓄えられやすい性格があります。


果糖だからといって安心せず、摂りすぎには注意しましょう。


神戸フランツ 神戸苺トリュフ

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