Kitchen LAB&BAR/キッチンが俺の研究所であり、バルである

~料理に少しのサイエンスを、キッチンにクリエイティブを、そして嫁に褒められるメシを作りたい〜

ケシの実、ベーカリー風味と飾りに最適な粒

ケシの実が入ったベーグル旨いよね

炒ったり焼くなど独特のロースト臭も加味されてめっちゃ香ばしく

ゴマよりももっと小さく、丸くて愛らしいケシの実。ケシの蒴果のことを罌粟(ケシ)坊主とも言いますが、罌という文字は瓶とか缶を意味します。ちょうど蒴果が瓶のような形をしていて、その中に粟粒のような種子が入っているところから名付けられたものです。英名ではケシはポピー、ケシの実はポピーシードと呼ばれています。

ケシの未熟果は、麻酔成分であるアヘンアルカロイドやモルヒネを含有していますが、スパイスとして使うシードには全く含まれていません。これは蒴果がアヘンを作り出す能力を失ってからでないとケシの実ができないためです。

ケシの品種には観賞用に栽培されている変種もいますが、主にスパイスとして用いる品種はオピアム・ポピーです。このオピアム・ポピーにもまたいくつかの変種がありますが、ケシの実を得るタイプとして大きくホワイトポピー(白ケシ)とブラックポピー(黒ケシ)の2つに分かれます。

前者はケシの実の色が白色系で、日本ではインド産、中国産が多く出回っています。後者はケシの実の色が青灰色で、ホワイトポピーよりも、粒子がわずかに小さいものです。この品種はヨーロッパやソ連で盛んに栽培され、品質はオランダ産が最高。一般にアメリカやヨーロッパの料理では青灰色のケシの実が使われ、日本では白色か黄色系の色調のものが好まれます。

日本ではこれらの品種の栽培は麻薬法によって制限されています。たとえケシの実を得る目的であっても、都道府県知事から厚生省に届け出て許可を得る必要があります。

ケシの歴史を辿ると、紀元前1400年頃にはクレタの婦人たちが、既にアヘンを採取していたと言われています。また、二世紀のギリシャの医師ガーレンは、小麦粉にケシの実を混ぜてパンを焼くことを勧めていました。

日本への渡来は足利時代で、インドから津軽地方に伝来したと言われ、天保年間(1830年~1844年)には関西地方にまで広がったと記されています。日本のブレンドスパイスである七味唐辛子に使われるほか、「松風」などのお菓子や練り物の飾りにも用いられています。

ゴマ同様、ケシの実も50%前後の油分を含んでいますが、揮発性の精油はほとんど含みません。したがって、生の状態では無臭に近いのですが、これを炒ったり焼くなど加熱調理をするとナッツ臭が強まり、独特のロースト臭も加味されてめっちゃ香ばしくなります。

菓子パンやクッキーの上に振りかけて焼き上げる

ケシの実は加熱によって芳香を生じるので、料理するときはバターや他の油脂類とともに高温で焼き上げるのが良い方法です。150℃くらいで加熱すると、最高に香ばしい香りが引き出せます。

菓子パンやクッキーの上に振りかけて焼き上げたり、煎りゴマのように香ばしく炙ったものを、出来上がった料理に少し加えてもよいでしょう。これをお菓子に限らず、サラダ、麺類、野菜料理にも向いています。

ケシの実ももう一つの使い方として、その色や形を活かして料理の飾りにすることもあります。実の色も白色から青色、あるいは黒色のものもありますので、これらをそのままパン、クッキーなどのトッピングに加えたり、破砕したものを甘味料と混ぜて、ケーキやペストリーのフィリングに加えても面白いでしょう。この場合は色を楽しむのが目的ですから、加熱しないで用います。

なお、フランスではケシのを加熱しないで圧搾して採ったオリベットという食用油が市販されています。日本ではなかなか手に入らないみたいですが、

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